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Lounge支配人からお知らせします

Penguin Custom Guitar Parts様の手を借りてInyen Vinaでオーダーした忘備録 細部の記録 #PCGP #IYV #InyenVina

というわけで、続いて細かいところのチェックを。

あえて書いてないな?っていうところはPCGP様に逐一フィードバックしているため、彼らに伝えていない、思った以上によかった点を基本書いていきます。

 

  • 本体木工加工面

図面で指示した通りにできていて非常に好印象でした。

最初の図面で気になったところを直で修正して好みのシェイプを描いた以上、そうなるべきなのですがそれすらできないところが多いので。。。

ネックジョイント部をヒールレスにするやらスターカットにするなりテーパー状にするのもしっかりやってくれました。

もしもっと細かく厚みやら指定したいのであれば、図面内にここは何mmだとか記載すれば、本当に自分の望むものが出来上がるのは間違いないなと。

 

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あとはアーチトップ形のものやセットネックのものはどうなるか、っというのが気になるところ。

ローズ規制がなくなったらとか、もうだめだと踏ん切りがついたら今回の代替材でよかったパープルハートやら

他代替材としてメジャーとなりつつパーフェローやらになるとは思いますが、次オーダーするならそれらの材を使いつつのアーチトップかつセットネックギターにしようかなとは思っています。

 

ほんとここに関しては文句がなく、あとは自分が触っていて「こここうしたらどうだっただろう?」って思ったところぐらいで、それもやったらやったでやらなきゃよかったと失敗しそうなので、触れなくてよかった。

某国生産のギターで「これ6万とかふざけているのか?!」ってものが多い中、下手するとその価格帯以下の値段でこれは素晴らしいと思いますね。

 

  • ネックグリップ

ネックグリップは愛用のMusicMan EVH風な非対称ネックを希望でIYVの職人にお任せという形でしたが、ギリ非対称ぐらいの線で仕上がってました。

もうちょっと極端にやってもらってもよかったかな?とはおもいつつ、非対称ネックはスタイル的にとても好みなのですごく弾きやすい。ありがたい上このうえないです。

 

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フレットや指板面端部の処理はしっかりしてます。少し面取もしてますね。

ヒールの形状なんかは図面に描いた希望通りにしっかり仕上げてくれていました。

厚みも程よく薄くなく、厚すぎず。持っていての違和感のなさは好評価。ほんとあとは非対称だけだったなと……

今流行りの台形ネックもちゃんと図面指示すれば文句ないものが出来上がりそうですね。

 

  • フレット処理

某国産のようにひっかかりもなく、端部はなめらかに仕上がって好印象。

もちろんファンフレットのように斜めにはなっておらず弾いていてのピッチやらの違和感は感じませんね(笑)

あとはメーカーを細かく選べたらいいのになと思うところでした。今回ジャンボやらおおざっぱにIYV保有のものでの選択でしたが、

今後はまた改良があるということでおおいに期待できる点です

 

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  • ペグ

これは最初のGotohから、日本製のはないとのことでschallerに変更としたのに対し、なぜかGroverになってたやつですね。

理由は、ヘッド長さを小さくしつつ、弦ピッチと重量のバランスをとるための変更なんだろうなとは持っていて感じました。

 

 

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当所トレモロ仕様だったので、ナットからペグまでの角度が極端に付かないようにピッチにそって均等に配置していたのですが

これGrover以外だとヘッドが長くなりすぎて重さが増えて、ヘッド落ちするなと。ビス止めの穴が外にあるタイプは漏れなくアウト。

後々改造用でGotoh SG-360をバラ購入しましたが、ものの見事に途中に使おうとするとヘッドの長さが足らず。

もともとのSchallerならヘッド落ちしてたかもしれないとおもうと、この仕様変更はとてもありがたいですね。

 

 

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かつロックペグなので、弦交換が非常に楽です。有難いことこの上ない。

 

  • ピックアップ

ホールピースなしのピックアップだったのですが、意外と繊細に音を拾うのでびっくり。

よくないと風のうわさで聞いていたのですが、そんなことはない。抵抗値やマグネット種類を細かく指定できて、好みのピックアップに合わせることも可能とはいわれましたが

私が昔いろいろと手巻きしたりしたときの好きな値のサウンドでちゃんと仕上がってました。

 

ホールピース付きにすれば、ピースの上下でまた音色を細かく変えたりできるので

そこまで指定できるのであれば次また頼む際にはそこも聞いてみようかなと。

 

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  • 木材や塗装面

ボディがワンピースなのは、これはうれしいハプニング(笑)

 

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ワンピースボディなのに、とても軽い。ネックも重量を感じませんが、ベントしようとしても動かないぐらいしっかりしている。

しっかり乾燥されつつ、いい木材使っているんだなってのは感じていますね。今のひどいのが多い中、ブラボー!とほんとに思います。3.7kgと4kgないとは思わなかった!

 

加えてバーナーができなくて墨入れしてそれ風に仕上げてもらえましたし、

シースルーのラメ塗装含め、自分がやってほしかったことはやってもらえてます。

ネックのサテン仕上げも、べたつきもなくさらさらととても弾いてて心地いい。

色の入ったド派手なラメなんかもできるのかな?ってのは気になるところですね。

 

  • 楽器としての鳴り

到着当初はネックの振動もほぼなく、クリップチューナーが反応しないぐらい楽器としては揺れないものでしたが

ちょっとした現場で爆音のアンプの横にこそっと置いたり、普段自宅でベースとか弾いてるときにも近くに置いたりしたところ、現在はふつうに生鳴りもジャンジャンなるようになっています。

そういった意味では、加工してばっかりで鳴らし込みが足りてないだけであって、使っていけばまたいろんな味を見せてくれそうと感じます。

 

ちなみにピックアップも、弾いていけばいくほど細かいニュアンスを拾うようになっていっているので、下手が目立つ感じになってきましたね……

 

  • 7弦ギターとしては?

まず46mmのナット幅、これはドンピシャでした。

 

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私はほんの少し手が大きいのですが、今となっては5弦・6弦ベースも弾いている関係でこの幅がとても弾きやすい。

7弦を6弦と勘違いするミスをすることがありますが、6弦からスイッチすることでの違和感はそんなになく

それこそ7弦から6弦に持ち替えたら「なんか弦が少ないな……」や「あぁ、7弦のミュート考えなくていいのは楽だ」で、逆は「あぁ幅が広くて安心する」と「7弦目のミュートってそんなに気にならないね」と。

 

昔からいわいるフェンダー系のギターが苦手でギブソン系が好みでしたが、ナット幅の広さもあったのかなとは思います。フェンダー系は幅がなさ過ぎて駄目だったんだなと

そして7弦でヘヴィーなリフやら刻むのは楽しいですね。PUがビンテージ系を狙いすぎてパワーが足らないのは否めないですが

 

  • 総評

PCGP様のページでちらっと価格に触れられていますが

正直にその金額払ってこれだとお得感だらけだと思います。

国内等でオーダーをすると、ネックのパープルハートやボディのワンピースのアップチャージで総価格分余裕でとられそうですからね、これ……

 

気になった点は、ある意味交換で訂正できるパーツ部分ぐらいだったので

交換がきかない本体・ネック形状・重量等で嫌になる点がほとんどないのは驚きでした。

 

あとは前にも触れていますが、PCGP様はほんっと細かい所を聞いてくれて、できないならできない。でもこうすることはできますよって代替案も出してくださったので

今回のこのギターは、それがうまくはまっていいものに出来上がったのではないかなと。

 

 

いろいろと自分も初の中で、知り合いとかからこういう点はどう?ってヒアリングして作ったある一種の夢のギター1号機でしたが

IYVができる範囲で頑張ってかなえてくれました。あとはサクッと解決する難点を解消して、

その結果も含めたフィードバックをじゃんじゃか送り、後続がもっといいものができるようにお手伝いする番ではないかなとおもいます。