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Bacchus BTE-TWの試奏レビュー

最近、知り合いのテレキャス好きの間で話題になっているRosewood Telecaster風で売り出しているBacchus BTE-TWですが

本日、試奏してきたので簡潔なレポを書こうと思います。

 

まずスペックから。公式ページより

BTE-TW | 株式会社ディバイザー

 

 

Body Tech Wood
Neck Tech Wood
Fingerboard Tech Wood
Bridge TE Type Bridge
Machineheads Rotomatic Type
Pickup Original Single Coil Type
Control 1Vol,1Tone,3way PU Selector
Scale 25 1/2 inch (22F)
Finish Urethane
Accessories ソフトケース、六角レンチ、保証書

 

 

Bacchus Universe Seriesという、海外生産ラインナップという

わかりやすくいうとmade in Chinaのギターです。

 

テックウッドって聞いたことないな?って思ったのですが、ちゃんと書いてありました。ポプラの合板のようですね。

 

テックウッド(Tech Wood)とはギターやベースに使用されるポプラ材を何層にも重ね合わせ作り上げた合板材です。近年資源の減少により希少性を増すローズウッドの外観に近く、木目を楽しめるよう積層の仕方にも一工夫されています。ボディ内部をくり抜き、軽量化してあるため気軽に演奏をお楽しみいただけます。

 

また木材は何層にも重ね合わせたほうが狂いづらいと言われ、ネック材など剛性向上にも期待できます。

 

 

というわけで公式の説明終わりで、以下私が触って弾いて感じたことをを。

 

 

 

  • 見た目 

塗装しているのもあるんでしょうがそれっぽい色味はしています。

ただ、とても白っぽいというか、乾燥しまくってオイルを浸す前にすごく似ているというか……見た目では艶が全くないなと感じてしまい、オイルで磨きたくなりました。

木目の方もポプラの合板ということで、まさに合板な木目を感じることができます。明らかに普通の一本の木材じゃぁないなってのはみてすぐわかるかと。

 

 

  • ボディーの継ぎ方

ボディーはセミホローっぽい感じで、軽くノックするとコーンと響く部分と詰まってる感じの部分とがはっきりわかります。

本家オールローズのように、間には一枚白色のメイプル層らしい層がありますが、多分これもテックウッドでこれが元の色なのかな?っと思います。

継ぎ方はというと、私が試奏した個体はネックはワンピースっぽい感じで、ボディーはセンター2ピース担っていました。

 

 

  • 仕上げ

さて、ここからは酷評の嵐です。

仕上げはウレタン仕上げだそうですが、艶がそんなにないような色味に感じてしまう個体だったのでなんか勿体無さを感じましたが、それ以上に

 

打痕、擦り傷、色の濁り等仕上げが酷い。

 

なんせ見れば見るほど傷があちこちにあるのがわかります。どう考えても試奏では付かんだろ……って物だらけ。

新品にしては、傷が多すぎて明らかにB級品で売り出されてもおかしくないかな……ってレベルに傷が多いと感じました。

 

そしてきわめつけは変色?

塗装不良なのか知りませんが、私が弾いた個体は白く濁った部分があり、これってどうなの?って思わざるを得ませんでした。

ある意味、見た目で勝負!なギターのため、いきなりのこれらでかなり面食らいました。。。

むしろ、濁り?に関しては再塗装とかやり直すべきなのではないかな……って思わざるを得ません。

 

そして、とある部分で面取をきちんとしていないで、ササクレ立ってるのが見えて、かなりげんにょり。

まぁプレイアビリティに影響のない部位とはいえ、きっちりと検品をして欲しいなぁと思うところです。

 

 

  •  フレット処理

次に弾いてみようとして気づくのが、フレットが波打ってたということ。

大抵1発目に開放弦を使うコードを鳴らすのですが、チューニングを合わせたばっかりなのにズレた音がして気づきました。

そもそも、Fenderギターは俗にいうGibsonスケールと比べて開放弦のコードが綺麗にならない仕様なのは理解していますが、それにしてもひどいなと。

2006年のGibson Custom Shopもフレット処理がダメでひどいギターが多かったのですが、それに並んでいると思います。

 

そしてフレットによっては「あれ?ファンフレットだったかな?」って見た目で気づくほど斜めっていたり、そりゃ弾いてて違和感しか感じないはずだわ……って。

後々弾いた個体の写真をみても、普通に気づくレベルで傾いていました。今見ると私が弾いた後売れたのか消えてましたが。。。

 

もう、これに我慢できなくなって数分軽く鳴らして終わりました。

持った感じはセミホローなだけあって軽く、ヘッド落ちする感覚もなかった為、練習用にいいかも?って気もしたのですが

正直弾けば弾くほど違和感を感じてしまうのはいただけない。

完全に見た目だけなので、これはディスプレイ用のギターなんだな……って。

 

  • 他の個体はどうなんだろう?

帰って、私が弾いた個体が壊滅的にハズレだったんだろうな……と思い、

気になってオークションやら見てみまして、この記事を書いている時点で

 

  • 通常価格の本数…8本
  • 通常価格の本数…3本
  • 傷あり特価の本数… 5本
  • 傷あり特価の売却数…4本

 

と、かなりの傷あり特価のギターが出ているのがわかりました。

楽器店がどう仕分けているかはわかりませんが、多分見逃しているだけってのもあるのかもしれません。

 

 

 

  • 総括

最近、RADWIMPS前前前世のPVにて野田さんがこのRosewoodトップのギターを使っていたのもあって、最近のギターキッズにも知られてきたRosewood Telecasterですが

正直、オールローズと言われるRosewood TelecasterはRosewoodを取り巻く環境からものすごい高くなっているのもあり

安価なこのギターや今後出てくるであろう代用品を使っていくという形をとらざるを得ない方も今後増えていくと思います。

 

 

このギターを買う際は、長い間ギターを弾いて良し悪しのわかる人を連れた上、試奏して購入した方がいいです。

 

 

Bacchusって安い割にそこそこいいギターを作るブランドだと思っていましたが

今後、Universe Seriesのギターにはちょっと不安にならざるを得ません。。。

made in Chinaって、ギターでここまでひどかったんだなぁって。

 

もうすこし、検品をしていいギターを作って届けて欲しいとは思います。

企画力が良かっただけに、できの悪さに残念だなと思わざるを得ないギターでした。